わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
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2014_11_01


この10月によく耳にしたことが二つあります。「東京オリンピックから50年」と「新幹線開業50年」という言葉です。

私自身は、もちろんその時には生まれてましたがその生の映像を記憶に残せるような年齢ではありませんでした、本当です。
東京オリンピックというと私の記憶には全く残ってませんねえ。その時には家にはテレビがあったというのは親から聞いてはいましたが、テレビで「東洋の魔女」を見た記憶なんて全くありません、本当です。まあ、6年後の東京オリンピックを見れるかどうかもわかりませんがねえ(笑)。 
さて、今回は、もう一つの「新幹線50周年」の方でお話をいたします。私の記憶に残っている新幹線は、小学校時代に乗ったことです。それと、中学と高校の修学良港で奈良・京都に行ったときですねえ。ええ、中学も高校も修学旅行は同じだったんです。ちなみにうちの息子も私と同じ都立高校ですが、10月末に修学旅行で沖縄に行きました。腹立つ!やっぱり友達とワイワイと乗った記憶は残っているもんです。その後、つまり、大学生時代は一人旅でよく新幹線を使いました。

そして、今日では嫌になるほど乗ってます、今や感動もな〜んもありません(笑)。そんな新幹線で感動するのは、「50年間死亡事故ゼロ」ということです。偉い!天候の理由もあったりして、もの凄く遅れてイライラすることもありますが、「安全第一」で「死亡事故ゼロ」ということには変えられないですよねえ。とにかく新幹線の安全神話の基本は、「とにかく停める」ということにあるんですって、知ってました?私がこれを知ったのは実は映画なんです。「新幹線大爆破」という映画を知ってますでしょうか。ある倒産した町工場の社長が、元過激派の青年と元の従業員だった青年とともに新幹線に「時速80キロ以下にスピードを落とすと爆発する爆弾」を「ひかり109号」に仕掛け、国鉄に金を要求するという内容の話です。犯人と警察の駆け引きはもちろん、新幹線の指令所と「ひかり109号」の乗務員たちが何とかして仕掛けられた爆弾を自分たちで排除しようとする場面などもの凄い迫力で描かれてました。その場面で新幹線の安全運行の大前提が「何かあったらすぐに停める」ということが語られてました。だけど、この爆弾は「停めたら爆発する」ので、停められないのですよ!走ったままの新幹線でどうやって爆弾を処理するればいいのか?新幹線の安全運行のシステムを逆手にとった犯行なんです。いや〜、面白い映画で新幹線のシステムについても勉強になる映画でした。しかもこの映画の主役、爆弾を仕掛ける犯人が、高倉健さんでした。しかもです、犯行に失敗した上仲間もみんな死んでしまい、自分自身も最後は羽田空港で射殺されてしまうのです。あの健さんが犯人で最後は射殺されるという映画だったんです!ちょっと驚く内容ですねえ。

閑話休題。こうして新幹線の安全運行の大前提を知ると、本当に偉いなあと感嘆するばかりです。それに新幹線の進化も偉い!私がはじめって乗ったころは、新大阪まで3時間30分はかかりました。それが、3時間10分になり、「のぞみ」が走ると2時間30分になりました。今や、2時間25分ですよ、1時間以上も早くなったんですから偉い!でも早くなった分、寂しくなったところもあります。皆さんは記憶には無いと思いますが、新幹線のすべてに食堂車があったんです。しかも昭和40年代後半だったと思いますが、食堂車に大きな窓ができて、富士山を見ながら食事ができるようにもなったんです。また、売店も新幹線の中にありましたねえ。それ以外にも個室もあったんです。これは今から20年前にはあったんでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。うちでも使いました。かみさんがまだ小さかった娘たちを連れて大阪の実家に遊びに行くときには使ってました。うちでは、子供は全員完全母乳でしたので、個室だと他のお客さんの目を気にすることなく授乳もできますし、子供が泣いても他のお客さんに迷惑をかけることもありませんし、とってもありがたい個室でした。その分、普通の指定席より高い料金を取られましたが、十分にその価値がありましたよ。降りる時も乗務員の方が手伝ってくれましたし、とっても優しくしてくれました。

これらのものは今は全く存在しません。廃止の理由の一つが新幹線の速さにあります。乗ってる時間が短くなった分、わざわざ他の車両、つまり食堂車まで歩いて行って食事をする人がどんどん減っていったのです。乗ってる時間が短くなった分、高い料金を払う個室は避けられてしまうようになっていったのです。時間が短くなった分、「ちょっと我慢すればいいか」と考えるようになっちゃったんですねえ。子供心に大人になったら自分の金で食堂車でハンバーグステーキを腹いっぱい食べるんだと考えていた私としては寂しい限りです。食堂車や売店…これらは新幹線に乗る楽しみの一つ、旅の楽しみの一つだったんですよ。今や新幹線の旅というより単なる移動になっていくような気がします。さらに早いリニア新幹線の登場となれば、全くの移動手段になってしまうんだろうなあ、たぶん。

最後に新幹線の問題点を提起させていただきます。「なんで、全席禁煙席の新幹線ばかりを増やすんだ!」私は時代に逆らうヘビースモーカーです(笑)。だから喫煙車両を増やせと言いているわけだはありません。20年以上も昔の話ですが、たばこが250円から270円に20円値上げしたことがありました。その理由が「国鉄の莫大な債務の返済」でした。つまりですよ、JRの昔の借金を私たちが返しているのに「新幹線ではたばこを吸うな!」というのには納得できません!借金を返しいているんだから、もっとどんどん吸ってくださいというのが筋ってもんでしょう。このことは、私だけじゃなくて経済学者の森永卓郎先生も言ってます。本当に考えて欲しいもんだ(笑)。






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