わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません
今回は、伊豆半島を回って考えたことのお話です。
 
 
 
 
懐かしい看板だ!

2006_10_01

 先日は、伊豆の修善寺にある幼稚園さんにおじゃましました。
  この一年程の間で、4回目の伊豆半島です。
  そんな中で、私が見たこと、考えたことを書いてみます。
 
  まずは、伊東市でのことから。
  伊東市には、親子劇場のお招きでした。
  伊東といえば、温泉で、温泉街の駅前に欠かせないものとして、
温泉旅館のお迎えの人たち。
それぞれの旅館の旗(?)を持っていて、
駅に到着した列車から降りてくるお客さんを案内してくれる人たちが、
わんさかわんさかいる・・・と思ったら、
あらら、ほんの数人しかいないのだ。あまりにも寂しい光景でした。
駅から出てくる観光客にかったぱしから声をかけて、
一人でも多くのお客を自分の宿に引っ張ろうとする風景を期待していたのに、
実に、寂しい光景でした。
時間的なこともあるだろうけど、駅前は、閑散としていました。

  次に行ったのは、下田市の保育園さんでした。
  伊豆半島では、この数年来、市町村の合併が進んでいて、
あちらこちらで町名が変わったりしているのですが、
そんな中で、こんなことがあるのです。

  今回の保育園さんは、地域の合併により、
自治体からの助成金が大幅に削減されたため
遠足に行くためのバスをチャーターすることが出来なくなってしまい、
その代わりにと、親子のお楽しみ会を催すこととなり、
私がお招きにあずかったという次第なのであります。
私としては、多少複雑な思いでした。
呼んで頂いたのは、大変に嬉しいのですが、
遠足にすら行けないという公立保育園の実態を目の当たりにすると
素直に嬉しがってばかりにはいられないという気持ちになるのです。
住民のための市町村合併のはずが、
結局は、弱い者にしわ寄せが来るのですねえ。
そんななかでがんばっている先生方や保護者会の皆さんに
心から敬意を表します。

  帰りに乗ったタクシーの運転手さんの話。
その運転手さんは、60歳ぐらいの方でしたが、
住んでいらっしゃるお家のまわりでは、一番若いのだそうです。
「地域で何かするにも大変ですよ、年寄りばっかだから。」
そりゃそうだわなあ、60歳でぐらいで若造なんだから力仕事なんて、
到底、難しいわなあ。
これが、地方の現実なんですねえ。
「新しく引っ越してくる人間がいても、
定年退職した夫婦が老後を過ごすために引っ越してくるだけだもんだから、
結局、平均年齢が下がらんのですわ。」
なるほどねえ、そういゆこともあるんだ。
災害の時のことを考えると不安だとも話してくれました。
  その後も別の保育園さんにも呼ばれて、お伺いしましたが、
そこの園も同じような悩みを抱えていたり、
地元の方の抱えた問題も同じでした。

いろんなところで、このように少子高齢化社会を目の当たりにすることで、
『これからの日本は、本当にどうなってゆくのだろう、
そして、私たちは、何をすべきなのか?』てなことを
真剣に考えてしまうのでありますよ。

  そして、今回は、修善寺に行ってきました。
実に23年ぶりの修善寺です。
駅舎は綺麗に改築されていたけど、駅前は、
さして変わったところを感じなかった私です。
  今日の私のショウは、地元の3つの園が合同で開催、というのです。
みんな親子で集まって、本当に楽しんで頂けたようで、
私も安心しました。

ここで私に一つの疑問が湧いてきたのであります。
深くは、お伺いしませんでしたが、
もしかすると、ここも単園では、費用的に無理なので、
3つの園が出し合って今回の催し物になったのではないのか。
そうではなくて、皆で楽しく見ましょうということで、
合同開催になったのか。
私としては、後者であって欲しいと考えています。
 
  伊豆半島のどこの園でも、皆さん、素敵な笑顔を私に見せてくれました。
本当にありがとうございました。
でも、その笑顔の裏には、
いろんなことが隠れているんだ、ということを私に見せてもくれました。
皆さんの笑顔にまた会いたいと思っています。

 

う〜ん、あの頃とほとんど変わらぬ風景だ
 

 

観光地の駅には
やっぱりこれがなくちゃね

 
伊豆でのC級グルメのご紹介。
伊東駅の改札口に向かって、右に十数メートル程のところにある立ち食いそば屋さん。薄口のだしで、そばもしっかりとした口当たりが、いいのです。
伊東に行った際には、ご賞味あれ。
 
こんなに伊豆半島に行っているにも関わらず、一度として、温泉に浸かっていません。
足湯にすら浸かってはいないのだ!伊豆=温泉というのに全く無縁のままなのです。今度こそ、今度こそ、と思いながら今日に至っているというところです。
一度は、ゆっくりと湯に浸かってから帰京したいものです。

20数年前に来た時の話。
『名物 黒船湯』という看板に惹かれて入ったところ、まったく普通のお風呂場であった。
私としては、湯船が黒船の形をしていたり、湯船の真ん中にマストが立っているような温泉を期待していたのだが、全く違っていたのです。
湯気のなか、よ〜く目を凝らして見ると、湯船の縁に全町30センチ程の『黒船のおもちゃ』が飾ってあったのだ。
周りを見渡してもほかにな〜んもなく、この『黒船のおもちゃ』があるので『名物 黒船湯』ということらしい。
若かった私としては、「責任者出て来い!」と叫び狂って、湯船の栓を引っこ抜き、その鎖を振り回し、飛んできた番頭さんの首を鎖で締め上げて・・・なんてことはしませんでしたが、楽しい旅の気分が一発でしなしなにしぼんだことを今でも憶えてます。
 
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