わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません



今回も画像はありません

2015_01_01


 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。昨年も本当にたくさんの場所にお伺いして、多くの皆さんいお会いできたことを本当にうれしく思っております。今年も多くの出会いを求めて全国を回れたらいいですねえ。

 こうして書くと、「わくわくさんはいろんな所へ行っているからさぞかし全国のおいしいものをたらふく食べているんだろうなあ、うらやましいなあ。」と思う方も多いでしょうが、決してそんなことはありませんよ。そりゃまあ、時には地元のおいしいものを食べることもありますが、年に数回、数えられる程度です、本当に。

 私の旅は、本番日の前日の夜に現地に入る場合がほとんどです。そうなると、たいていは夜に現地のホテル(たいてはビジネスホテル)に入るのですが、そんな時間に地元の料理を食べれるようなお店は閉まっておりまして、ホテルのそばのコンビニでパンやおにぎりと缶ビールと乾き物(するめとかさきいかなど)のおつまみを買って部屋で寂しく食事を済ませるのであります。もしくは、東京駅や羽田空港で買ったパンやおにぎりと缶ビールを新幹線や飛行機の中で食べて、それで夕飯はおしまいというパターンがほとんどであります。え〜、何と言いましょうか、寂しいものでありまして、こんなところまで来て何でこんなもん食べてんだろうと思う時もあります。

 一番悲しかったのが、ホテルでカップ焼きそばを作った時の出来事です。だいぶ前の話ですので、カップ焼きそばのカップのお湯を捨てる、お湯を切る口の部分がまだ今みたいに改良されていなくて、お湯を切りずらい、捨てずらい頃の話です。洗面台に捨てたら、お湯の中に混ざっている麺の脂が洗面台にへばりついてなんだか嫌だったので、トイレにお湯を捨てようとカップを斜めにした途端、あろうことか麺が全部トイレに落っこちてしまったのです。お湯の出が悪かったので、思いっきり斜めにしたのがあだになり、お湯だけでなく肝心要の麺まで全部がトイレに落ちてしまったのだ!え?それを食べたのかって?食べれるわけないでしょ!いくら洗ったってそんなトイレに漬かった焼きそばを食べれませんよ。さあ、そこで困ったのが、この状況をどう処理するか、つまり、麺をどうしたものか?食べれないのは当たり前としても、このままトイレに流せるものだろうか?もし、万が一、流せなかっただけでなく、詰まった上にトイレの水が逆流して、部屋中が水浸しになってしまわないか。その上ですよ、どうしようもなくなってホテルの方に来てもらってですよ、この状況をどう説明したらいいのか?「あのー、そのー、焼きそばの麺がー、トイレにー、詰まって…、」なんてことを説明する恥ずかしい場面が私の頭の中で走馬灯のように駆け巡ったわけです。仕方がないので、最悪の事態を避けるために私はトイレに手を突っ込んで麺をぐちゃぐちゃと握りつぶして流れやすくしたのであります。あ〜、俺はこんなところまで来て真夜中にいったい何やってんだろうと便器に手を突っ込んで泣けてきましたよ、本当に(笑)。その甲斐あってとにかくは最悪の事態だけは避けられたのであります、晩飯抜きという点を除けば(笑)。

 これとは逆にとってもいい思いもしたこともあります。先日、鳥取県にお伺いしたのですが、冬に鳥取県と言えばやっぱり松葉カニしかないでしゅ、とタラちゃん化してしまうほどに食べたかったのです。本番は鳥取県米子市でほぼ午前中で終わり翌日の倉吉市にホテルにその日のうちに入れば良し、という今までに経験の無い、これ以上はない素晴らしい状況がありました。え?どういうことかって?だって、午後は全くのフリータイムということですよ、しかも米子市から松葉カニが水揚げされる境港までJRで45分!行くしかないでしょうが!松葉カニが私を呼んでいるとしか入れない状況が今、私の前に大きく展開しております。

 米子も境港も今までに何度かお伺いしておりますが、全て夏場のことでした。松葉カニが全く採れない時期にばかり呼ばれていたわけです。今回初めてカニ好きにはどんぴしゃりの時期に呼んでいただいたということです。観光案内所でお勧めのお店を聞いていざ突撃です。昼時からずれていたので、お店に他のお客さんはいなくて貸切状態でした。全く迷うことなく松葉カニを丸ごとボイルしたものを注文。待つことしばし、私の前に現れたのは、丸々そのままの姿の松葉カニではありませんか!当たり前でしょ、それを注文したんだから(笑)。カニを食べる時ってどうしても無口ななりますね、あれって誰でもそうなりますよね(笑)。私も目の前のカニとの格闘に専念すること10分、食べること以外に口は使いませんでした。いや〜、うまかったのなんの!松葉カニさんには済まないが、足の先から頭蓋骨の隅々までをおいしくいただきました。こんな思いしていいのかと昼間っからこんないい思いしていいのかと謝りつつもビールまで飲んでしまいました。しかし、松葉カニを丸々1パイを一人で食べたのは人生で初めてでした。しかも安いのなんの!東京じゃあ絶対にありえない金額で食べれました。本当に素晴らしい思い出です。

 かくのごとく地元のおいしいものをいただくなんてめったにないんですよ、本当に。それだけに食べた時の感動は忘れられないものがあります。さ〜て、今年は何回ぐらい食べれるかなあ、まあ、せいぜい1回か2回でしょうねえ〜。寂しい・・・・。






戻る