わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません


いやあ・・今年の夏も、暑かったですねえ・・。
私は、日焼けしてる暇なんてありません・・・この夏も、旅の連続。
で、福岡では、放送教育のあり方を熱く語って ...。



 これがオホーツク紋別空港です

2008_11_01
 
家内はよく言います。
「いいなあ、お父ちゃんは、日本中あちこち行けて。」
わたしゃ、仕事で行ってるんで遊びじゃないんだって。
自慢じゃないですが、今だかつて自腹で飛行機に乗ったことは、
ありません。
あ、いや、それでも一度だけありました。
今回は、そんな思い出の旅のお話です。

話は今から10年ほど昔。
イベントの仕事で飛行機に乗った時、機内でアンケートをやっておりました。
アンケート用紙に答えを書いてCAさんに渡すのですが、
応募者の中から抽選でご希望の往復航空券を
プレゼントされるという景品が付いていました。
「そんなもん、当るわけ無いよ。」と思いつつ、
適当にアンケートの答えを書いて出しました。
そんなアンケートに応募したことも忘れた頃に、
当選の通知が来たではありませんか!
出した本人も忘れていましたが、私、
「羽田=函館」航空券希望と書いていたらしく、
その券が届いたのです。
「ラッキー!」と思ったのもつかの間、
よ〜く考えると私一人で旅行なんて出来るわけがないのです。
もし、そんなことして家族にバレたら大変なことになってしまうでしょ、
みなさんもその点は、お解かりいただけると思います。
旦那さんがこっそり、内緒で函館旅行に行ったとしたら・・・・
ねえ、タダでは済まぬ事態になることは、明白そのものです。
ということで、家内に当選したことを素直に打ち明けました。
「OH!ラッキー!」私より喜んだのは家内でした。
このチケットは、本人しか使えないのに、一体これはどういうことだ?
早速、我が家では、私を除いた家族4人の会議が開かれました。
「?」と思ってる私を尻目になぜか盛り上がっておりまして、
どうやら「いつ、函館に行こうか?」を話し合ってるようでした。
おいおい、なんでそうなるんだ?
いつの間にか函館家族旅行が決定してしまいまして、
私が旅行代理店に行く羽目になりました。
私の航空機代はタダとしても家族4人の飛行機代に5人のホテル代・・・
結構な金額です。
当時、長女5歳、次女3歳、長男0歳(だったと思う)でしたから、
子供料金2人に、1人は無料とはいえ、
なんだかんだでいい金額になったのを覚えています。
宿は、子供たちのことも考えて、プールなどがある温泉ホテルにしました。
家内たちは、「札幌・函館旅行ガイドブック」を何冊も買い込んで、
夜な夜な異常に盛り上がってました。

そして、待ちに待った家族旅行の当日をむかえました。
みんないつに無く早起きで、
イソイソ、ワイワイと羽田空港に向かうのでした。
私以外家族全員が「飛行機初体験」「羽田空港初体験」でして、
モノレールから飛行機が見える度にわーきゃー、わーきゃー大騒ぎでした、
しかも家内まで一緒になって。
空港では、乗る飛行機をバックに記念写真を撮ったり、
なぜかお土産品を物色したり、トイレはどこだ〜と騒いだり
(これって、子供のいる家庭の方はご経験がおありだと思います)、
飛行機に持って入るのは「お茶」か「ジュース」かで
揉めたりして大変です。
機内では、娘2人を窓側に座らせて、私と家内は通路側に着席。
縦に並んで座ったのですが、
振り向くと家内の顔はここなしか引き攣っていました。
う〜ん、これって覚えがあります。
始めて飛行機に乗った時、私もそうでした。
このままだと、離陸する時に気絶するのでは?と思えるほどの家内の顔。
空の上では、生まれて初めてまじかで見る雲に子供たちは大騒ぎ。

ここで家内は「お父さん、空の上って雨、降らないの?」と、
聞いてくるではありませんか、しかも真顔で。
「あのねえ、雨ってのは雲が降らせるもんでしょ、
今はその雲の上にいるんだから降るわけ無いでしょうが!」
「あ、そうか。はははは。」ときたもんだ。
時々、家内には驚かされますよ。
新幹線の中で、トンネルを出たり入ったりする度に
「あ、夜だ・・・あ、朝だ・・・
う〜ん、さすが新幹線は速い!」と言うんです。
それって時空を越えたことになりませんか?
さすがは、芸人の妻といったところです。

函館には、ほとんど定時に到着。
ここでささやかな問題が勃発しました。
乳飲み子の息子がおなかが空いたらしく泣き出しました。
当時の函館空港には、授乳室的なものが無かったのです。
我が家は完全母乳主義だったので、
ミルク等は持ってません。
事情を説明して空港の職員控え室を借りました。
そんな部屋なんて滅多に入れるもんじゃないので、
私の方がオロオロ、ドキドキでした。
どうしてこんなしょうも無いことを憶えてるんでしょうねえ。

空港からホテルまではタクシーで10分足らずでした。
チェックインの後、これといってすることは無し。
私の主義で、観光地だからといってやたらと計画立てて、
急ぎ足で見て周ったりするのが嫌いなのです。
ですから、急き立てられる観光バスは絶対に乗らないのです。
気の向くままに歩き、自分の目で何かを見つけるのが好き!
この時も家族5人で近くの海岸をぶらぶらお散歩です。
この時、なにを話したかはもう忘れましたが、
子供の笑顔だけはしっかりと憶えてます。

ホテルに部屋には、
海に面したテラスにちいさな家族風呂がありました。
早速、5人で入ったのですが、子供たちが小さかったとはいえ、
押しくら饅頭のようにして湯に浸かったのでした。
海からの風で顔は寒いが、体はぽっかぽか。
子供たちが大きくなった今では、絶対に出来ない思い出です。

食事は、ホテルのパックにセットになっていて、
ホテル内のお店で食べましたが、こんなことがありました。
子供用の食事セットが用意されていたのですが、
子供が小さいので、
事前にお店の方に量を少なくして欲しいと頼んだところ、
「もう、決まった量なので、残してください。」と
平然と言われてしまいました。
こっちは残すのがいやだし、
残したら作ってくれた方に失礼だからと思って
頼んだのにも関わらずの答えでした。これってとっても残念です。

さて、函館の夜といえば夜景です。
ホテルには、夜景専用の観光バスも来るのですが、
私は、昼間に乗ったタクシーが迎えに来てくれました。
これには、ちょっとした事情があります。
話は、昼間に乗ったタクシーでの会話から始まります。
「お客さん、観光でしょ?夜景は見に行くの?」
「ええ、そのつもりなんですが・・・」
「だったら、俺が、連れってろうか?
ホテルと展望台の往復にライトアップした
教会めぐりも付けて5000円でどう?」
「え?そんなんでいいの?」
「うん、いいよ、今夜もどうせ暇だろうから。」
もしかして、これって、運転手さんのものすごい個人的アルバイト?と
思いつつも値段とその内容に惹かれて、その場で交渉成立。
子供連れにとってはものすごくありがたかったです。
函館は、非常に霧の日が多くて、夜景はほとんど見れないそうです。
そういえば、学生時代に初めて函館に来た時も
霧のため函館山の展望台にすら登れませんでした。
ところが、その日はもの凄く晴れて、
それはそれは素晴らしい夜景を堪能しました。
展望台には、観光バス用の駐車場と他の車の駐車場は別になっていました。
観光バス用は、満車で空きが出るまで車内で待つしかないのですが、
こっちはタクシーだからスイスイと行けてしまいました。
ウシシシシ〜の私、しかも激安の観光タクシーなのだ! 
翌日は、函館の港をお散歩です。
ふと見れば、港内観光船があるではないか!
チケット売り場の方に聞くと、
8人以上の人が来ないと出さないとの事。
「今、何人ですか?」
「3人しかいないのよ。でも、その赤ちゃんまで入れれば、いいでしょう。」と、
嬉しいお言葉。
船内は、ことのほか広く、しかも優雅な作りになっていました。
本当は「1人1ドリンク」が今日は飲み放題でした。
「残ってももったいないから、好きなだけ飲んで。」と、
これまた嬉しいお言葉。
その上、普段は入れない操舵室まで入れてくれました。
これには、子供より私がはしゃぎましたねえ。
男なら誰でも憧れる場所ですもん。
船のソナーをまじかで見たのは初めてです。
もちろん、どこにも触ったりは出来ませんが、
そこにいるだけで大満足です。やっぱり、男は海と船が一番だ!

そんなこんなの函館家族旅行は無事に終わりを告げ、
羽田に向かう機上の人になりました。
そして、家に帰れば、お決まりのセリフ、
「あ〜やっぱり我が家が一番だわ!」

チャンチャン。



紋別港にて
静かさが心に染みました



これが、ほっけ定食
美味しかったなあ



夕飯で、食べたカニです



会館からの眺めです
オホーツクが俺を呼んでるぜ!
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