わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません

この「日々つれづれ」、これまで20年の舞台裏を、
すこしずつご紹介しています ... 今回は、その17 回目!
今回は、「三つの顔」を持つ自分自身のことを、
いろんな「想い」を込めて ....。
今年は、こんな「想い」を綴ることが多くなるかも ... 。


今回も画像はありません

2011_02_01

 私事ですが、一番上の子(娘・高校3年)が、無事に就職が決まり、父親としてはホッと胸をなでおろしております。
高校受験の段階から、本人も大学への進学の意思もなく、高卒での就職を考えて、商業高校に進学しました。
高校3年間で資格をいくつか取得し、このたび、無事に就職できた、という次第です。それほど大きな会社ではありませんが、とりあえず、安定した会社のようです。就職氷河期と言われるこの年に無に就職できたことに本当にうれしい限りです。
私には、あと高校1年の娘と、中学1年の息子がいます。ですので、あと5〜6年は頑張らないといけないわけでして。子供って手間がかからなくなった分だけ金がかかるんですねえ。これが大変なんだ!

さて、これでもわかるように私は、子供たちが生まれる前から「わくわくさん」をやっているわけです。番組が始まってから生まれてきた子供たちです。物心がついた時には、番組、イベント、幼稚園関係の仕事が、忙しくなり始めていた頃でした。ですから、父親としてやっておきたかったことが、ほとんどできませんでした。
何といっても、世間がお休みの日が一番忙しい仕事ですので、学校がお休みの日に、家族で出かけたことがありません。子供たちは、生まれてから一度もゴールデンウィークにお父さんと出かけたことがありません。夏の海にも行ったことがありません。なにしろ、お父さんが日焼けできないのです。
9月に収録する番組は、12月以降、場合によっては、2月ごろに放送されるものですので、日焼けしていたら非常にまずいのです。その上、8月は、イベント、研修会などが多く、満足に子供たちと過ごせなかったという事情もあります。

子供の授業参観や運動会もあまり参加していません。参観日も運動会も参加しても毎回途中で帰ってしまいました。自分のスケジュールの関係もありましたが、途中でほかの子供たちが、私の存在に気づき、ざわざわしだすので、担任の先生に悪くて、私も居ずらくなってしまうのです。

そんな私ですので、家のことや子供のことは、家内にまかせっきりでした。子供にも家内にもすまなかったと思っています。
それでも子供は、自分の将来を考えて行動するようになっていくんですね。ありがたいことです。

子供が成長するにつれて、改めて自分というものを考えてしまうのです。今まで父親としてどうだったか?なんてことより自分という存在が、なんだろう?と考えてしまうのです。
自分を分析すると、三人の「私」がいるのです。まず、書いてきたような父親としての「自分」。タレント・久保田雅人としての「自分」。わくわくさんとしての「自分」。この三人が同居しているのが「私」ということになります。
さらに言えば、この三人を操るのが「私」なのです、いや、「私」が操れるようにならなければいけないのです。午前中には、わくわくさんとして、幼稚園児と遊び、午後からの打ち合わせでは、久保田雅人として意見やアイデアを述べるし、家に帰れば、父親として子供に接しなくてはなりません。

正直に申しまして大変です。家族がみんな寝て、一人になってしまうとドッと疲れが出たりしますが、もの凄く寂しくなる時があります。「本当の俺ってどれなんだろう?」朝から三人の「自分」を演じて(?)来て、深夜になって「私」がやっと出てくるのです。炬燵に足を突っ込んで、少し猫背になりながら煙草ばっかふかして、いろんなことを考えちゃうんですよ。そんな時の私の顔ってきっと情けない顔をしてるんでしょうね。

男ってそんなもんなんでしょうね。だから、お酒でもないと寂しくて眠れない夜があるんですよ。これでよかったのか、これからどうなるのか。どの「自分」が本当の「自分」で、そこに「私」がどうかかわっているのか。考え出したらきりがない。結論なんて見えない。それでも、また朝が来れば、わくわくさんとしての、久保田雅人としての一日が始まり、懸命な努力をしていくわけです。

そんな「私」が子供たちにとって、父親としてよかったと思えることが一つあります。それは、「父親が、外でどんな仕事をしているかを見せることができた。」ということです。普通の会社勤めの方が、営業回りに子供を連れて行けるわけがないし、先生が、自分の子供を担任のクラスに連れて行けるわけもありません。この点だけは、父親としてよかったなあ〜と思っております。

あっ、しまった!「夫」としての「自分」がどこにもない!・・・許せ、かみさん。





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