わたし・久保田雅人(くぼた・まさと)のまわりで起きた「あんなことこんなこと」・・・。
全国でのイベント裏話や名物・名産、身の回りでのささやかな「出来事」をお話していくつもりです。
お読み頂いたご感想やご意見もお寄せください。
登場人物は、ひょっとしたら、「あなた」かもしれません


いま、トレンドの環境問題やエコ意識は、「もったいない」が原点です。
でも、私は、工作を通じて」、「使い切ること」の大切さも教えたいな ... と思います。
で、今回は「エコ」をテーマにした工作教室のおはなしです ...。



 謎の工作のお兄さんと一緒に!

2008_08_01
 
暑い日が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は、相も変わらずの日々を送っています。
それにしても暑いですねえ、一体どうなってるんでしょうか。
このまとわりつく暑さの中、私、あちこちに伺っております。
今年の夏もありがたいことに
本当に多くのところからお声をかけていただいております。
そんな中で、工作教室や講演会の依頼が大変多くなりました。
環境問題やエコのことが大きく影響しているのでしょう。
そこで今回は、エコをテーマとした工作教室のお話です。

工作ショウについては、何度かこのコーナーでも取り上げて来ましたが、
工作教室のことは、初めてかもしれませんね。
工作教室は、基本的には親子で参加してもらいます。
私の指導、進行で皆さんも一緒に作っていくものです。
その中で物の大切さや工作での工夫、コツなどいろいろな話をしてゆきます。
今回、ご紹介するのは、
武蔵村山市と世田谷区での工作教室でのことを書いてみましょう。

武蔵村山市は巨大ショッピングモールの中にある
「つくってあそぼ」のワークショップで行いました。
このワークショップは、2年前にオープンしましたが、
今回の工作教室をもって閉店となってしましました。残念でたまりません。
ワークショップ最後の催しがこの工作教室となったわけです。
今回の工作は、ちょっと難しい工作に親子でチャレンジしてもらいました。
タイトルは、『牛乳パックロケット』というものでして、
大人の方でもちょっとてこずるところがあります。
簡単に説明しますと、牛乳パックの上部を蛇腹状に潰します。
ふいごやポンプを想像してください。
そのパックには、ストローを差し込んでおきます。
牛乳パックのを上から押して、空気を押し出して、ストローの先に差し込んだ、
折り紙を筒状に丸めて作ったロケットを飛ばすというもの。
押し方にもよりますが、このロケットが結構飛びます。
何と言っても牛乳パックを蛇腹状に潰すのが難しいのです。
指先に力を入れないと上手くつぶれてはくれないのです。
子供の力では、なかなか潰れなかったり、
大人の方でも潰しづらかったりしてここが一番の難関でした。

この時、
大人の方で私と同じように潰さないといけないと考える方が多いのです。
きれいに蛇腹状にするのは、それは大変ですが、
要は、ぐちゃぐちゃでもいいから「ふいご」の役目を果たせばいいのです。
空気を押し出せればいいのであって、
牛乳パックの見た目は、はっきり言えばどうでもいいのであります。
この点は、本番中に私も何度もお話しするのですが、
やはり見た目、形にこだわる大人の方がいらっしゃいます。
こういったことは、番組をご覧頂いている方からもよく言われます。
「わくわくさん、ゴロリくんと同じようにできない。」
「ビデオにとって再生しながらいっしょに作っても同じように出来ない。」
といったことを何度も聞いたことがあります。
その時は、いつもこう言います。
「見た目なんか気にしないでください。出来栄えなんかどうでもいいんです。
それよりもお子さんと一緒に楽しく作ったことを大切に思ってください。
例えば、『きょうの料理』を見て、テキストを見て、
同じ材料で、同じように作ってもどうも見た目が違うけど、
家族、親子で一緒に食べたら美味しかったね、ということがあります。
それと同じなのです。
親子で楽しく作って遊んだね、という方を大切に考えてください。」
これって私が皆さんに伝えたいことなのです。
とかく大人は、見た目に囚われがちです。
それを捨てて、自分の子供のことを見られるようになりたいもんですねえ。

さて、工作教室の方ですが、
皆さん、完成し、
その後は、それを使った『牛乳パックロケット飛ばし大会』になります。
自分で作ったロケットを使って
誰が一番遠くへ飛ばせるか、というコンテストです。
優勝者には、私直筆の表彰状と
副賞として私が作った見本の牛乳パックロケット一式が贈られました。
これがなかなかに盛り上がりまして、
賞品が懸かると親の方が一生懸命になるのです。
今回は、大きなお兄さん、お姉さんに混じって参加した幼稚園児が優勝したり、
私が今まで見た事もないくらい遠くに飛ばしたお子さんも出まして、
ワークショップの最後にふさわしい素晴らしい会になって、
本当によかったです。
参加してくださった皆さん、本当に有難うございました。

さて、もう一つの工作教室は、世田谷区中央図書館で行いました。
この日もムシムシ、ジメジメのけだるい日でした。
こんな日を「じょくしょ」と言うそうで、
漢字では、ニスイに「辱」、そして「暑」をかきます。
じめじめとした空気が伝わってくる字ですねえ。
蒸し暑い経験の第一位は夏の京都でしょうか。
何と言っていいのか、蓬莱の551のぶたまんって
こんな気持ちだろうなっていう蒸し暑さです。
(この例えは、大阪方面の方にしかわからないかも。)
とにかく、蒸し器の中ってこういうもんだろうなあと、
思ってしまう暑さなのです。
熱風が、足元から湧き上がって来て、全身にまとわりついてくるのです。
それを彷彿させる暑さの中、沢山の親子でにぎわった工作教室のお話。

今回のテーマも牛乳パックですが、
前回と違って、四角いパックから丸いボールを作ろうというもの。
また、一本の牛乳パックを余すとこなく使って、
基本的にはゴミを出さない工作です。
この『一本、まるまる使い切る』、『何度も自分で修理ができる』というのが、
今回のポイントです。
以前にも書きましたが、物を大切にすることを子供たちに教えるには、
子供たちに『ものを使い切る』
『自分で修理をする』ことを体験させることが肝要だと私は、考えています。
それに最も適しているのが今回の『牛乳パックボール工作』です。
ボールを作るのがメインですが、余った部分で独楽や剣玉も作れるのでして、
子供たちだけでなく、大人の方にも好評です。
小学生低学年ならそのまま夏休みの自由研究になるほどの内容です。
(実際に私の息子は、それを学校に提出しました、えへへへ。)

この工作教室の中では、
番組ではお話出来ない材料や道具の名称についてお話しました。
これも大人の方には、大うけでした。くわしくは、情報コーナーで。

皆さん、親子で楽しく作ってくださいました。
特にお父さんと来たお子さんは、実に嬉しそうに作っていまして、
考えてみれば、こんな機会でもなければ、
お父さんと工作なんて無いですよね。
その意味でも本当に楽しい、思い出に残る日になってくれてことと思います。

まだまだ暑い日が続きますが、
皆さん、体調には気をつけて過ごしてください。
私もこの夏は、北は旭川から南は宮崎県日向市まで
あちらこちらにお伺いします。それらのお話は、また次回に。



いや〜実に久しぶりのご対面
クジラさんでした



これがロケットコンテストの風景です



こんなゲームもやります

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